ごあいさつ
NPO法人IBDネットワークのホームページを見ていただいてありがとうございます。何か興味のある内容や役立つ内容はあったでしょうか。
IBDネットワークは阪神淡路大震災をきっかけに、それまで各地でそれぞれに活動していた潰瘍性大腸炎やクローン病の患者会が集まってできた組織です。私はその当時はまだ患者会活動はしていませんでしたが、ニュースで震災を知り大きなショックを受け、ただただテレビの前で涙していました。そして、被災地にもいるであろう自分と同じ病気を持つ方たちが、どれだけ困難な思いをしているだろうかと考えただけで胸が締め付けられるようだったことを今でも覚えています。その時すでに患者会活動をしていた日本全国のIBD患者が、被災地の仲間のために何かできることはないかと、患者同士が助け合うための組織としてIBDネットワークを立ち上げたことは、本当に素晴らしい出来事だったと思います。その後も様々な災害が日本各地でありましたが、その都度できることは限られてはいても、何か役立つことができればと応援ページを作ったり、支援できることはないか働きかけたり、そして被災した経験を分かち合ったりと、設立当初の気持ちを具体的に形にしてきたように思います。
現在このネットワーク組織はNPO法人となりました。全国規模の患者団体としては珍しいネットワーク型の組織(上下関係でなく横並びの組織)でありつづけています。会員である各地の患者会は、その規模も活動の内容も様々ですが、同じように法人に意見をすることができます。その意見ひとつひとつを大切にしてこそのネットワーク組織だと思います。 当法人は災害時の支援だけでなく、IBDを持つ患者が地域で希望を持って生活できる社会を目指して、啓蒙啓発活動や国への要請活動も行っています。また、研究者からの調査協力依頼やライフサイエンス企業からの協業依頼なども増え、近年活動の幅が広がってきています。多くの役員が就労世代であることから、活動には難しさもありますが、熱い気持ちをもって取り組む仲間たちがIBDネットワークを支えています。
2022年10月より、これまで10年間大きな役割を果たし続けてきた萩原に代わって秀島がこの組織の理事長になりました。「ネットワーク」の名前そのままに、全国の仲間と助け合い、知恵を出し合い、共に人生を楽しみながら、この役目を果たしていく所存ですので、今後ともNPO法人IBDネットワークを宜しくお願い致します。
NPO法人IBDネットワーク
理事長 秀島晴美